きゅうり → Filler フィラー
酢飯 → Binder バインダー
海苔 → Wrapper ラッパー
このタバコ葉の名称は、すべて英語での名称の場合で書きました。
どれもタバコ葉には違いないのですが、のり巻きの海苔に相当するラッパーという名称のタバコ葉は、フィラー、バインダーとは、品種が違うタバコです。そして、栽培方法も、発酵や加工も、多少違います。
要は、海苔にあたるラッパーは、見た目が大事なのです。のり巻きの場合は、確かに海苔の風味など、味わいを占める要素も多少あるでしょうが、葉巻の場合は、実際は味にはあまり影響しません。きれいな葉っぱであることが、大事なのです。
もちろん、ワインのテイスティングを勉強されている方なら、よくご存知のとおり、人間の味覚は、視覚でも左右されますから、多少の影響もあるでしょう。見た目を綺麗にすること。美味しそうな色、艶に葉を育てなければなりません。傷があってはいけません。高級なドレスを着たほうが、商品としては、高く買ってもらえる(選んでもらえる)じゃないですか? そういうことです。
ちなみに、英語ではラッパーと言いますが、フランス語では「Robe ローブ」(ドレス、ガウン)と言われています。
味を決める具の部分フィラーと、その具を巻くバインダーは、同じタバコ葉なのですが、ラッパーと何が違うかというと、こちらは味が重要。見た目ではなく、葉巻の味を決める大事な要素です。
ですから、その土地の太陽を浴びさせ、その土地ならではの風味をかもしだす必要がありますね。ワインでいうところのテロワールが重要なのは、このフィラー、バインダーとなるタバコ葉の方です。
さあ、では、中心にあるフィラー、それを束ねているバインダー、そして、最後にきれいに巻いて仕上げているラッパー、これらを知ったことで、いよいよ次回、葉巻がどのように巻かれていくのか、ご説明いたしましょう。
(それぞれの部位の詳細についてお知りになりたい方は、ニチーナ・シガースクールのベーシックコース、又は、日本 キューバ・シガー教育協会が主催する受験前の事前講習会でご説明しています。お気軽にお問い合わせください。
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