■ピュア(Pure)をスペイン語では「Puro」といいます
ビオワインを探ろうと思った頃、他のことに夢中になってしまって...と言い訳をしましたが、実はそれはまさにPureなものへの探求でした。「シガー(葉巻)」の世界最高の極上品、つまりハバナ・シガーのことをヨーロッパ人やキューバでは よく「プーロ(Puro)」と呼びます。辞書では「Cigarro」とあります。これはキューバ以外のスペイン語圏ではシガーロと言いますが、本場キューバではシガーロは普通のたばこ(紙巻たばこ)のことを指します。
そして、シガー(葉巻)のことを「タバーコ(Tabaco)」、特に海外向けの極上シガーのことは「プーロ(Puro)」と呼んでいました。
Puro、つまり英語のPureです。キューバで作られたタバコの葉だけを使って、キューバだけで作っている純粋なキューバ産シガー、という意味で、そう呼ぶのです。”純粋なシガー”
私はPuro(Pure)に夢中になっていたのでした。
「葉巻」ってたばこでしょ? と、紙巻たばこと一色単にされてしまいがちで嫌われがちですが、発酵、加工の過程から製造方法も違うものです。私は愛煙家ではありません。紙巻たばこの煙は大嫌いな方なんです。そんな私が「葉巻」に深い感心を寄せるのは、確かに原料は葉タバコですし、苦いニコチンも含有していますが、農産物なんです。
しかもどこにでも育っている葉ではなく、キューバという土地、テロワールを感じられるところから産させる農産物(植物)を収穫し、自然発酵させて作られるものだからです。
紙巻たばこは工業製品ですが、葉巻は農業製品に属するものです。
もちろん、ワインを一緒にしないでくれ、とお怒りがたくさんきそうですし、別物であることはいうまでもありません。
全く別のものとしても、私はとにかく「Puro」を深く探求する旅に出ていました。ピュアなものだから、私はその魅力(原産地、歴史、文化的背景など)にはまってしまいました。
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