■02 「本場ハバナでの『シガー・ガラディナー』」

筆者が主催する「エマーブル・シガーサロン」ではナチュラル、癒し、をテーマに女性でも安心して楽しめるコンセプトで、毎回テーマごとに開催していますが、2004年から 関西デビューをしました。

現在、関西では「二チーナ・シガーサロン」という名称で、Cigarシガーと共にConversation会話とCommunication コミュニケーションの3つの「C」をベースに、2ヶ月に1回開催でスタートしています。

第2回目は、「赤」をテーマにしたダイニングレストラン「Igrek Mahoroba」でシャンパンと夏のディナーを楽しみ、食後はシガーバー「スーペルノーバ」でシガータイムです。ここのオーナーとは 2年前キューバで会いました。600人以上はいるのではないかというシガー・オークション・ディナー、盛大なガラディナーで初めて会ったというエピソード。今回は、そのガラディナーの体験談を少しいたしましょう。


世界中から

葉巻関係者(輸入販売業者、専門ジャーナリスト)やその顧客、大金持ちの特別なVIP、ハリウッドスターはじめ各国の著名人などセレブが集まる特別なパーティー。基本的に最後にオークションが行われ、アバーノ(ハバナシガー界)の年に一度の盛大なガラディナーのため、招待状のない一般旅行者では入れません。もちろん高価なチケットを購入すれば参加できますが、チケットを購入しようにも本来関係者とその顧客が中心。

ということはマーケティング上、ヨーロッパや北米カナダが有利。アジアはマーケットが小さいし、まして日本なんて直接マーケットではないし問題外?(これが現状)・・・ちなみに日本のたばこ輸入商社は香港の会社からのご招待。だって日本はキューバと直接取引きではないですからね、香港の会社の顧客ということで、アジアのシガー業界人は香港の会社のテーブルに。

で、シガーを輸入販売しているわけでもない二チーナのグループは、ましてやアジア(”マーケットが小さいという意味で”)、チケットを購入するにもそうとう厳しかったのですが、
そこは二チーナ! 毎年正式訪問しているつながりから、トップから特別に認可を得られました。これには苦労話があるのですが、今年はチケットを購入できた人もいるかもしれませんが、その年は、会場が国立美術館ということもあり、人数制限のため当然厳選されたのです。

しかし、ツアー企画者の私としてはなんとかぎりぎりまで懇願し、二チーナの名をフル活用して申請が下り、高価なチケットを販売してもらえるまでにいたったのです。某大手現地の○○支社長ご夫妻とのご縁、現地シガー会社の上層部との人脈、だって今まで毎年続けて企画訪問しているもの。ゼロからここまで作り上げたプログラム、苦労して続けているだけのことはあったな〜と実感。正統なパイプを築き続けています。細かったけど何とか少しずつ毎年太くなってきたかも。参加者に喜んでもらえて何より、何より♪と、これは2年前の話。

奇跡が起きる

今年(2004年)のガラディナーは、またまた凄いエピソードがありました(面白いネタなので次回にとっておきますが)。キューバの女神とタバコの神様がついている!そう言っても過言ではないくらいのことが起こりました!奇跡に近いことが!!だから、葉巻でキューバに行くなら二チーナに任しといて♪きっと皆さんに幸福が降りてくるから・・・(まあね、それも偶然ではなくて実績作りの経緯。私自身はド根性とラテン気質の精神なのですが・・・)

今年のガラディナーの話は また次回にご紹介しましょう。


その2002年のガラディナーでは

久しぶりにカストロ議長が出席されていました。ここ2,3年は来てない、と聴いていましたが、今回はなんて幸運! 物凄いオーラが発していました。(あ〜、夢みたい!)そしてこの年の主役は、私の友人、というかキューバの家族と思っていいよ、と言ってくれているおじいちゃまドン・アレハンドロ・ロバイナ氏。ブランド「ベガス・ロバイナ」の5周年記念をテーマにしたガラディナーだったのです。だから私は意地でも出席したかった、という訳でした。

そのメインテーブルには故コンパイ・セグンドがいました。元気そうな笑顔だった。私は東洋人、白い肌に黒髪(わざわざ市松人形のようなヘアスタイルで東洋をアピール)、そして真赤なイブニングドレス。周りはタキシードの似合う欧米紳士やイブニングドレスの女性、まるで映画のワンシーンのよう。でも東洋は目立つのよ! コンパイ・セグンドさんもばっちり私を見てました。印象的な一場面で今も目に焼きついています。彼の帽子はその日、サイン入りでオークションにかけられましたが、目が飛び出る高値で競り落とされていました。


シガーディナーはどういう模様かというと

夜の8時に集まるのですが、当然開始は9時過ぎです。欧米人には当たり前のこと。ディナーが始まるまでの時間も楽しみます。シガーを吸ってお喋りしながら時を楽しみます。いよいよ、シャンパンで乾杯し食事がスタートです。

料理はヨーロッパ仕込みのシェフたちが腕を振るい、一皿一皿にあわせたワインが供されます。そして、料理の合間にシガーがまた供されます。会話や催しを楽しみながら時はゆっくり流れ、メイン料理。デザートにはポートワインが登場し、最後にラムで締めく
くられますが、2002年の時のデザートは葉巻のデザインのチョコレート菓子でした。コーヒーを飲んで食後酒と共に、食後のシガーを楽しみます。食前、食中、食後にシガーがついてくる、さすが世界中の葉巻関係者、愛好家が集まるシガーディナーだけあってのこと。

ところが全然煙くないのです。それはなぜなら天井が高いことと半分は野外(庭園)を開放している会場であること。それに、料理にも全然ぶつからないのです。これは本当に不思議なこと。

実感したのですが、やはり環境ですね。つまり気候風土。同じことを日本でやったら口中に葉巻のにおいがつきまといせっかくの料理が台無しになってしまう。キューバでは食事しながら葉巻を吸うことは苦ではないし、周りの人も全然苦にならないのです。空気に溶け込んでいるのでしょうか? なんら違和感を感じません。これは私の意見だけではありませんよ。参加した人たちが言っています。朝の目覚めから葉巻を吸える、1日に5〜6本吸っても次の日に口中にたばこの臭いが残らない、日本では1本吸っただけでも翌日、臭いが残るのに。と。


オークション

そうして食後のシガーを楽しんで余韻にふけっている頃にオークションが始まります。毎年このオークションのために特別なヒュミドールが作られます。この年はカストロ議長がその場でサインしたものが最後に出ました。わ〜お! 凄い金額!!!私にはあまりにもかけ離れた世界なので、大きすぎる金額もピンとこないわぁ〜。凄い・・・

気がつくともう夜中の12時をまわっています。まだまだ宴は続き、余韻で盛り上がっていました。

私達は今回5人のグループだったのですが、同席した北欧のカップルと別れを告げ、ここで初めて会った日本人(後に大阪でシガーバーを開業した若者)と共に会場を去り、近くのホテルのバーで余韻を楽しんだ素敵な夜でした。

(筆:2004年6月26日)